クーラー騒動勃発

ワシは普段、ほとんどクーラーを使わない生活をしてきた。
それと言うのもクーラーが壊れていたからだ。
元をただせばマンションを買った時一緒にクーラーも取り付けたのだが、十数年使った頃、必要に迫られてネットワークの配線をクーラーの配管が通る穴を使って配線しようとして「ドレイン・パイプ」に傷をつけてしまい水漏れするようになったのだ。
クーラーをつけて暫くすると「ポタ、ポタ」と水が垂れる音が壁の中か聞こえるようになって慌てて使用を止めたのだ。

しかし、昨今の夏の暑さは尋常ではない。今から30年前の東京で気温が35℃を超えるなんて聞いた事もなかった。
それがこの頃は下手をすると40℃近くまで気温が上昇する。
それでやむ得なくクーラーを新しくする事にしたのだ。
で、機種はそれまでの「室外機1台で2部屋冷房」と言うマルチタイプを「1部屋1台」のクーラーを2台に変えた。
マルチだと1部屋だけでも大きなコンプレッサーを回さなきゃならず不経済だ。1台ずつなら小さなクーラーでも良いので経済的だ。
当時は我が家のマンションの室外機置き場に2台入るほどの小型室外機がなかったのだ。

6月のある日業者がクーラーの取り付け工事に来た。若い職人が二人だ。
昼から汗だくになりながら古いクーラーを外し、ホコリだらけになった室外機置き場を綺麗にして新しい室外機を2台饐え付けた。
室内機もすっかり新しく綺麗になって今までついていなかった機能もついてなかなか満足であった。

暫くして本格的な暑い夏になってワシは喜び勇んでクーラーの電源を入れた。
新しいクーラーは快調に冷気を噴出して部屋を冷たい空気で冷やしていた。
夕方になって少し涼しくなったのでクーラーを止めてしばらくしたらその「事件」は起こった。
いきなりクーラーから水が噴出したのだ。
下にはプリンターやらステレオやら置いてあって水などもっての他だ。
そこへクーラーから水がイヤっというほどぶちまけられた。
「なな何が起こったんだ?!!」
やっとこれで安心してクーラーが使えるようになったと思ったのにまた水漏れだ。
ワシは怒り心頭に発して電気屋へ電話したが「本日は定休日」で電話がつながらない。

次の日、朝っぱら電気屋へ苦情の電話を入れて修理に来させたのは言うまでもない。
結局、ドレイン配管が波打っていて、パイプの盛り上がったところに溜まった水が逆流していたのだ。
仕方が無いから、全部フレキ配管を取り除いて新たに塩ビパイプで排水管を配管した。
暑い中、こんな工事をやらされる職人もいい迷惑だろうが「工事代金」を取っている以上「ちゃんとした工事」を提供する義務があるのだから仕方がないことだ。
正しく動作しなければ何度でもやり直さなきゃならないのだ。

そうこうしてやっと工事が終わり今は涼しい部屋でこれを書いている。
でも、こうやってみんながクーラーを使うから「クーラーの排熱」で気温が上がって益々環境が悪化しているのじゃあるまいか?
みんなクーラーを使うのをやめたら気温が下がる上に原発も必要なくなるのじゃあるまいか?
そんな事を考えてしまった。